桜の季節に会いに行くって約束したのになぁ

3月の3連休にじいちゃんが亡くなった。2月に会いに行ったときに、桜の季節にまた来るねって約束したのになぁ。


18歳まで実家ではじいちゃんと一緒に居たもんだから、家族同然だったのですよ(いやまぁ家族なんだけど)。孫のうちらにはとてもやさしく、色々面倒も見てくれた。田んぼ仕事や畑仕事もこなしてたっけ。お風呂掃除もじいちゃんがやってたな。学校へ車で送り迎えもしてくれた。大学入ってからは一人で俺んちに来たりもしてたんだ。毎日欠かさず日本酒で晩酌、刺身が好きで、この人しばらく死とは無縁だなと思ってた時期もあった。


でも去年病院に運ばれた。大腸癌だった。検査に立会い、正月に会いに行き、2月にも会いに行った。その時に次は4月に来る旨を伝えた。3月になって自宅療養に切り替えた知らせを聞いたが、そろそろダメだということで3連休前に急遽休みを取って会いに行った。モルヒネでもう意識が朦朧としている状態だったが、痛みで辛いかったろうに俺のことがわかったのか話しかけたら笑ってくれた。でも笑顔が見れてうれしかった。


そして連休中に他界した。泣いた。じいちゃんを身近に感じてたから、大切な人が居なくなったから……。


葬儀の時に、弔辞を読んだ。泣きながら読んだ。そして最後のお別れをした。これから寂しくなるけど、最後に見せてくれたあの笑顔で俺たちのこと見守っててください、と。